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新型コロナ関連

国民の生活守り支える/緊急経済対策から

2020年4月12日付

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は7日の臨時閣議で緊急経済対策を決定しました。公明党の提言を反映し、収入が大幅に減少する世帯や資金繰りに行き詰まった中小企業・小規模事業者向けの給付金をはじめ、納税や社会保険料の支払いを猶予し、事業継続を支援します。主な支援策の内容を項目別にまとめました。

■(家計支援)

■(収入が減った世帯)緊急的に30万円を給付

現金給付を受けられる月収の目安
現金給付を受けられる月収の目安

新型コロナウイルスの感染拡大により、収入が減少した世帯に対して、緊急的に支援するため、1世帯当たり30万円を給付します。

対象は、2~6月のいずれか1カ月間の世帯主の月収が減少することが条件で、(1)年収換算で住民税の非課税水準まで減少した世帯(2)月収が半分以下に減り、年収換算で住民税非課税水準の2倍以下に落ち込む世帯――です。

その上で、総務省は10日、申請・審査を簡便にするため、世帯主の月収に関し全国一律の基準を設定。具体的には単身世帯なら10万円以下、扶養家族が1人なら15万円以下、2人の場合は20万円以下、3人の場合は25万円以下であれば、住民税非課税水準と見なし、4人目以降は基準額を1人当たり5万円加算します。

給付を受けるには、給与明細など収入が減ったことを証明する書類を市区町村に提出する必要があります。申請は郵送を基本とし、オンラインでの受け付けも検討。給付金は原則、銀行口座への振り込みとなります。総務省は給付に関する問い合わせに対応するコールセンターを設置。土日祝日を除く平日午前9時から午後6時半までで、番号は03-5638-5855

■(子育て世帯)子1人当たり1万円、児童手当受給世帯

子育て世帯の生活を支援する取り組みの一つとして、現在、0歳から中学生まで月1万~1万5000円を支給している児童手当の受給者に対し、子ども1人当たり1万円の臨時特別給付金(一時金)を支給します。市区町村での準備が整い次第、できるだけ速やかな給付をめざします。

ただし、児童手当に関する所得制限以上の収入があり、月5000円の特例給付を受けている世帯は対象外です。

■(臨時休校、失業等で困窮)無利子の貸し付け継続

生計が苦しくなった人のために、保証人不要で無利子の「生活福祉資金貸付制度」の特例措置を継続します。

同制度は2種類。個人向け「緊急小口資金」は、学校の臨時休校の影響を受けた人の生計維持のために最大20万円が借りられます。最長1年は返済が猶予され、その後の返済期間は2年以内です。

失業などで困窮した人向け「総合支援資金」は最大3カ月分借りられ、2人以上の世帯は月20万円、単身は月15万円を上限に借りられます。据え置き期間は1年以内、返済期限は10年以内です。

二つの資金とも、返済時に所得減少が続いて住民税が非課税になった世帯は返済を免除されます。受付窓口は市区町村の社会福祉協議会です。

■(中小・個人事業主)

■(資金繰りサポート)民間機関から融資円滑に/最大200万円給付も

感染拡大による打撃を受け、特に厳しい状況にある中小企業や個人事業主に対して、大規模な無利子・無担保融資や約2兆3000億円に上る給付金制度が盛り込まれました。

中小企業の急激な資金繰り悪化を受けて、政府は日本政策金融公庫などの無利子融資を拡充します。さらに地方銀行や信用金庫など民間経由の無利子・無担保融資も始めます。2020年度補正予算案に利子補充費など約3兆7500億円を計上しました。

一方、外出抑制の長期化に伴って、観光や外食、イベント関連業などは一層厳しい状況に陥る見通しです。政府は売上高が前年同期比で5割以上減った中堅・中小企業に最大200万円、フリーランスを含む個人事業主に最大100万円の現金を給付する制度を創設しました。経済産業省は窓口での混雑を避けるため、インターネット上で申請を受け付ける予定としています。

■(失業者増加を防ぐ)雇用調整助成金を拡充/新入社員、パートも対象

業績が悪化した企業による従業員の解雇や雇い止めが出るのを防ぐため、休業手当を支払って従業員を休ませた事業主に支給する雇用調整助成金の特例措置を拡充します。

具体的には、助成率を中小企業は3分の2から5分の4に、大企業は2分の1から3分の2に拡充。さらに1人も解雇しなければ、助成率を中小企業は10分の9に、大企業は4分の3まで引き上げます。

対象についても正社員、非正規を問わず、雇用保険に入っていないパートや新入社員も含めます。また、教育訓練を実施した場合の上乗せ部分も拡充するほか、添付書類を減らすなど申請手続きを大幅に簡略化します。

■(税制手厚く)収入2割減で納税1年猶予/固定資産税をゼロか半分に/住宅ローン減税の要件緩和

厳しい状況の納税者を税制面から手厚く支援します。具体的には今年2月以降、1カ月以上の期間で、収入が前年同期と比べて、おおむね2割以上減の場合、納税を1年猶予し、担保の提供と延滞税も免除します。

固定資産税と都市計画税は2~10月の間の3カ月間で、売上高が前年同期間と比べて5割以上減少した中小企業は2021年度分の支払いを免除。30%以上50%未満の減少では2分の1に減額します。

このほか、最長13年間の税額控除が受けられる住宅ローン減税の入居要件を21年末までに延長。自動車も、燃費性能に応じて課税する「環境性能割」の1%分の軽減措置を、21年3月末までの取得に適用期限を延長します。

■事業規模108兆円の補正予算案の早期成立期す

緊急経済対策の主なポイント
緊急経済対策の主なポイント

緊急経済対策は、国内総生産(GDP)の2割に相当する事業規模108.2兆円と、過去最大です。収入が大きく減った人や中小企業・小規模事業者に6兆円超の現金給付を実施するほか、26兆円規模で納税や社会保険料の支払いを猶予し、事業継続を支えます。

具体的な柱は、(1)感染拡大防止策と医療提供体制の整備および治療薬開発(2)雇用維持と事業継続支援の強化(3)官民を挙げた経済活動の回復(4)強靱な経済構造の構築(5)今後への備え――の五つ。(1)と(2)を感染収束のための緊急支援、(3)~(5)を収束後の経済のV字回復という2段階に分け、局面に応じた政策を展開していきます。

政府・与党は同対策の必要経費を盛り込んだ総額16兆8057億円の2020年度補正予算案の早期成立を期します。

■緊急宣言の影響見極め追加策も

政府は、新型コロナとの闘いについて「長期戦を覚悟していただく必要がある」(安倍晋三首相)観点から、感染拡大が長期化した場合、家庭への現金給付について「何回もする必要があるかもしれない」(西村康稔経済再生担当相)などの見解を示しています。

同対策の閣議決定後、緊急事態宣言が7都府県を対象に発効されたことに関し、公明党の山口那津男代表は「より広く経済的、社会的な影響が及ぶ。動向をよく注視し、必要な対応策を考えていかなければならない」と述べています。

■現場の実態踏まえた対策/全国中小企業団体中央会専務理事・佐藤哲哉氏

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中小企業・小規模事業者は、売り上げが瞬間的に蒸発しているため、資金繰りが大変苦しいです。

経済対策では、現場が抱えている実態を踏まえ、手厚い資金繰り対策が講じられ、大変感謝しています。

特に売り上げが半減した中小・小規模事業者に対する新たな給付金制度は、今までの常識では考えられず、大きな決断だと思います。実質無利子の融資も助かりますが、いつかは返さないといけません。先行きが見通せない経営者にとって、現金給付は大変ありがたいです。

また、赤字でも支払う固定資産税の減免をはじめ、消費税などの納税や社会保険料の支払い猶予により、手元からお金が出ていかなくなるのも大きいです。

きめ細かなヒアリングで現場の声を聴き、反映してくれた公明党には、対策が円滑に実行されるよう、引き続き支援をお願いしたいです。