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新型コロナ関連

新型コロナ「緊急事態」“延長”に安心 医療整備の時間必要/大曲貴夫・国際感染症センター長に聞く

2020年5月10日付

緊急事態宣言の延長に関して、医療の最前線で治療に当たる国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長の見解を聞きました。

大曲貴夫・国際感染症センター長
大曲貴夫・国際感染症センター長

緊急事態宣言が延長され、「ほっとした」というのが正直な感想です。理由の一つは、ここで警戒を緩めると、また勢いをぶり返して大きな感染爆発が起こるのではないかという懸念。もう一つは、全国各地で医療提供体制をきちんと整備するには、もう少し時間が必要だからです。

この1カ月、経済、社会的に失うものは多かったですが、もし再び勢いが増すことになれば、これまでの頑張りが台無しになります。だからこそ宣言の解除は、大流行するリスクがないかという観点から慎重に判断した方が望ましいでしょう。

当院では3月後半から感染症患者が増加。4月初めには用意した病床が全て埋まる状況となりました。危機感が強まる中、東京都が軽症者をホテルで宿泊療養させる仕組みとしたことや、感染の勢いが少し弱まったこともあって、ぎりぎり対応できました。医療現場では、各医療機関で経験したノウハウを共有し、“次の波”に備えた態勢づくりを急がねばなりません。

当面、感染者が相次ぐ状況は続くでしょう。個人レベルでは「密閉」「密集」「密接」という“3密”を意識的に避けることが大事です。症状がなくてもマスクを着用するなど、専門家会議が示した「新しい生活様式」の実践を行動原則としてください。