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新型コロナ関連

(ポイント解説 20年度補正予算)「解雇を防ぐ」と「農林水産業」

2020年5月18日付

■雇用調整金 助成率引き上げ/中小企業 休業手当の最大全額

拡充された中小企業の助成率
拡充された中小企業の助成率

2020年度補正予算では、雇用を維持するため、従業員を解雇せずに休業手当を払って休ませる企業を支援する雇用調整助成金の特例措置の拡充に8330億円を充てています。

同助成金は通常、中小企業で、休業手当の最大3分の2が支給されますが、新型コロナウイルス感染拡大を受けた特例措置として助成率が引き上げられ、感染拡大の影響を受けていれば5分の4となりました。

その上で、従業員を1人も解雇しなかった場合は、助成率は10分の9となりました。さらに、都道府県知事の休業要請などを受け入れ、賃金の全額もしくは上限額以上の休業手当を支払う場合は、全額助成(10分の10)となりました。

休業などの要請を受け入れた企業でなくても、休業手当を労働基準法上の支払い義務である賃金の6割を上回って支給する場合は、6割を超える分が全額助成となります。

■オンライン申請、5月中に開始

対象者も広がり、雇用保険に未加入となっている勤務時間が週20時間未満のパート従業員や、学生を含むアルバイト、新入社員も新たに加わりました。また、速やかな給付に向け、5月中にオンラインによる申請も開始する予定です。

■公明の提案受け、首相「上限1・5万円」の方針表明

なお、助成対象となる休業手当の上限は、1人1日8330円です。この額では「十分な休業手当が払えない」との事業者の声を受けて公明党は、上限額の引き上げを政府に提案。その結果、安倍晋三首相は14日、20年度第2次補正予算の編成を表明した際に「上限を1万5000円まで特例的に引き上げる」との方針を示しました。

同助成金に関する問い合わせの窓口は最寄りの労働局かハローワーク、「学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金コールセンター」(☎0120・60・3999)となっています。

■需要減の品目 販売促進/事業継続へ奨励金などで支援

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出自粛や学校の臨時休校などが長期化。訪日外国人の減少も重なり、農林水産物の需要が大きく減っています。

政府は20年度補正予算で農林水産関係に5448億円を計上。在庫が過剰となっている国産農林水産物の販売促進に1400億円を充てるなど、農林漁業や食品関連事業者の事業継続を下支えします。

特に価格の落ち込みが大きい和牛肉については販売奨励金の交付や保管経費の助成を実施。消費が激減した牛乳に代わり、過剰生産となっている脱脂粉乳を飼料に活用するための経費を助成するなど、畜産、酪農の事業継続を支援します。

外国人技能実習生らの入国規制で不足する人手確保策として、JA職員や学生らが援農する際の費用を支援します。

資金繰り支援としては、公明党の主張が実り、売り上げが半減した事業者に現金を支給する「持続化給付金」の対象に農林漁業者が含まれたほか、農林漁業者向け実質無利子・無担保融資などが盛り込まれています。

農林漁業、食品関連の事業者別の支援策などについては、農林水産省の特設ウェブサイトで詳しく紹介しています。