×

新型コロナ関連

(ポイント解説 20年度補正予算)医療提供の強化と備品や機器の充実

2020年5月11日付

■都道府県に支援交付金/病床の確保、人工肺整備など推進

人工心肺装置「エクモ」
 藤田医大病院の集中治療室(ICU)にある人工心肺装置「ECMO(エクモ)」=3日、愛知県豊明市

 政府は、新型コロナウイルス感染症の拡大を止めることが、経済の観点からも最重要であるとして、感染拡大防止策や医療提供体制の整備などに向け、2020年度補正予算に約1兆8000億円を計上しました。国民の命を守るための公明党の主張が随所に反映されています。このうち、1兆円は、自治体が感染の拡大防止に向けて、地域の実情に応じ、必要な事業を実施する「地方創生臨時交付金」です。

 さらに、医療提供体制を整備するため、都道府県が地域の実情に応じて柔軟に使える「緊急包括支援交付金」も創設され、1490億円を計上。具体的に▽病床の確保▽入院医療機関の体外式膜型人工肺(ECMO)や防護具、簡易陰圧装置などの整備▽重症者に対応できる医師・看護師などの入院医療機関への派遣▽軽症者の療養体制確保や自宅療養者のフォローアップ▽感染の有無を調べるPCR検査機器を地方衛生研究所に整備――といった事業に活用できます。

 また、患者の入院医療費の公費負担分の経費のほか、重症者の治療に必要な人工呼吸器の生産設備導入への補助や、ECMOを扱える人材の養成なども盛り込み、人・モノの両面から医療提供体制の抜本強化を図ります。治療薬などについては、抗インフルエンザ薬「アビガン」の増産支援に139億円を投じ、200万人分の備蓄の確保を急ぐほか、ワクチンの開発・製造・供給のために国際連携も強化します。

■マスクや消毒剤など買い上げ、施設に配布

 感染拡大防止策では、マスクや消毒用エタノールなどを国が買い上げ、医療機関をはじめとする必要な施設に優先配布します。布製マスクについては、全世帯に2枚配布する経費として233億円を計上。これとは別に介護施設や障がい者福祉施設、児童福祉施設の利用者に加え、小中学校の児童・生徒や教職員、妊婦への配布も実施します。医療機関には、医療用マスクやガウンといった備品の配布・備蓄も行います。

 一方、PCR検査については、地方衛生研究所での検査費用や、保険適用された検査の自己負担分を公費で負担し、確実に検査が受けられる体制を確保します。感染歴を調べて感染拡大防止につなげていく抗体検査の実施に向けても約2億円が充てられました。感染者のクラスター(集団)が発生した都道府県に専門家を派遣するための経費も盛り込まれています。