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エディターズ・ノート

五輪中止の“提案が実績”と誇る共産

2021年8月28日付 編集メモ

 日本共産党の機関紙「赤旗」は21日付1面で、東京五輪・パラリンピックの中止をコロナ対策として「先駆的に提案」したことを、衆院選向けの同党国会議員団の「実績」の筆頭に挙げ、大きく報じた。これには驚いた。

 実際、日本人選手の活躍に沸いた東京五輪は、全ての競技を終え8日に閉幕。パラリンピックも24日に開幕し、熱戦が続いている。ただ、赤旗だけは、健闘する選手への国民の称賛や感動に背を向けるかのように、11面や12面といった後ろの方の紙面で小さく扱い、五輪パラの開催を認めないと言わんばかりに報じている。

 先の東京都議選でも同党は「五輪中止」を「重点公約」の第一に掲げたが、実現することなく、実績どころか、選挙目当ての“空手形”に終わった。

 その“公約違反”のスローガンと化した「五輪中止」を、今度は国会議員団が誇るコロナ対策の“看板実績”として赤旗の1面で紹介するのだから、よほど同党には実績と呼べるものが乏しく、窮しているのだろう。

 共産党といえば、他党が汗して実現した成果を自分たちの手柄にしてしまう“実績横取り”を常とう手段とし、今も、公明党の強い主張により政府が昨年実施した1人一律10万円の特別定額給付金などを、自分たちが実現したかのように繰り返し宣伝している。

 「知の巨人」と呼ばれた立花隆氏は、著書「日本共産党の研究」で、同党が“自由”や“民主主義”の守り手のように振る舞っていることについて「共産党の用いる『自由』とか『民主主義』ということばが、一般の用法とは違う意味で用いられている」と指摘した。

 “実現していないのに実績”“反対したことが実績”“提案しただけで実績”“横取りしても実績”――こうした共産党の数々の手法を見ると、立花氏の指摘のように、同党が使う「実績」なる言葉は、一般的意味とはまるで違っている。つまり、その「実績」は、ウソとデマ宣伝に満ちていることを忘れてはならない。(馬)