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エディターズ・ノート

共産、年金でゴマカシの“反論”

2019年7月18日付 編集メモ

 日本共産党が参院選で「老後2000万円問題」に乗じて年金不安をあおり、高所得者の厚生年金保険料を引き上げて厚生年金だけでなく国民年金にも活用するよう主張していることに対し、“サラリーマンが加入する厚生年金の保険料収入を、自営業者らが加入する国民年金の給付に充てることはできない”――。13日付本紙でこう指摘したところ、同党の小池晃書記局長が都内の街頭演説で“反論”を試みたが、その内容は、同党得意の議論のすり替えとゴマカシに満ちた悪質な言説にすぎなかった。

 その模様を報じた14日付「赤旗」によると、小池氏は、全国民が対象の制度である基礎年金の勘定に、厚生年金・共済年金勘定から毎年約10兆円が拠出されているとして、厚生年金保険料が「基礎年金のために使えないというのは事実無根」と「痛烈に指摘」したという。

 しかし、小池氏が言う拠出金は、あくまでも「厚生年金加入者の基礎年金」に充てるためのものだ。厚生年金の保険料は、加入者の基礎年金を含めて、厚生年金保険事業で使うことが法律で決まっている。つまり、国民年金のみの加入者の基礎年金に充てることは、法律上できない仕組みなのである。

 従って本紙では、高所得者の厚生年金保険料をいくら引き上げても、国民年金のみの加入者の給付には使えないと指摘したのである。

 小池氏は、この事実に真正面から反論できないので、「国民年金」という言葉を「基礎年金」にすり替えて、厚生年金保険料が「基礎年金に使われている」と、巧妙にゴマカシたのである。

 演説で小池氏は、本紙がいかにもウソをついたかのように語り「(公明党は)そこまでしてお金持ちを守りたいのか」と言い放ったとか。その言葉、そのまま、共産党こそ「そこまでして有権者をだましたいのか」とお返ししたい。(値)