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エディターズ・ノート

家賃支援、医療拡充など2次補正に反対した共産

2020年6月13日付 編集メモ

 新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた今年度第1次補正予算に賛成しておきながら、12日に成立した第2次補正予算には主要会派として唯一、反対した日本共産党。そのチグハグな対応には首をかしげざるを得ない。

 一般会計の歳出総額が過去最大の約32兆円に上る2次補正は、1次補正と同様、コロナ禍で困窮した国民の命と生活を守り抜く予算だ。国民にとって“命綱”とも言えるもので、一刻も早い成立・執行が必要であることから、与党は野党との協議を重ね合意形成を進め、共産党も「国民世論の力が政治を動かした成果」(5月29日付「赤旗」)と評価していたはず。

 にもかかわらず採決では反対した。反対の最大の理由は、2次補正に10兆円の予備費が計上されているからだとか。だが、すでに政府は野党の要請を受け入れ、5兆円分の使途を明示し、予備費の活用についても国会報告を行う方針を示している。だから共産党を除く主要野党は「5兆円の使途について一定程度明らかにしたことは評価する」(6月10日の衆院本会議で立憲民主党議員)として、賛成したのである。

 共産党は、野党共闘どころか、最近では「野党連合政権」まで叫び始めている割には、案外もろい“共闘”ぶりを見せつける形になった。

 共産党は1次補正に賛成した時、全ての人への10万円一律給付を「一刻も早く国民の元に届けることが強く求められている」(4月29日の衆院本会議で共産党議員)と語っていた。2次補正には事業者への家賃支援や、医療提供体制の拡充などが盛り込まれていたが、これらは一刻も早く国民の元に届けなくてもいいとでも考えたのか。実に不可解な一貫性のない対応である。

 共産党の目線は、本当にコロナ禍で苦しむ国民に向いているのか、甚だ疑問を覚える“反対”だった。(束)