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エディターズ・ノート

野党の参院選一本化合意
早くも噴き出す不協和音

2019年6月1日付 編集メモ

 夏の参院選で立憲民主、国民民主、共産、社民など5野党・会派は5月29日の党首会談で、32ある改選数1の「1人区」のうち30選挙区で候補者の一本化に合意したという。が、マスコミが報じるところによると、「野党各党には協力態勢を巡る温度差もあり」(30日付「毎日」)、「早くも不協和音が響く」(同「産経」)のが実態らしい。

 中でも足並みがそろわないのが、共産党候補で一本化した福井、鳥取・島根、徳島・高知の3選挙区。その背景にあるのは、根強い“共産党アレルギー”のようだ。立憲や国民を支援する連合は、労働組合の現場で長年対立してきた共産への不信感が根強いらしく、福井選挙区では、連合の地元組織が“応援拒否”を宣言し、確執の根深さを印象付けている。

 鳥取・島根選挙区でも、「立民、国民は落胆と反発」(同「山陰中央新報」)し、「共産とは一緒に戦えない」「自主投票になりそうな空気」との声も。さらに、徳島・高知選挙区では、徳島の連合会長が「連合として共産党候補は応援はできない」とバッサリ切り捨てている。

 一方、旧民進党から分裂した立憲、国民にも、国会で主導権争いを繰り広げるなど感情的なしこりが残ったまま。立憲新人が立つ選挙区について国民民主党内には、「立憲は応援できない。自民候補を応援する」とまで明言する国会議員がいるという。

 そもそも「野党は国会対応などで事あるごとに内輪もめを繰り返してきた」(同「読売」)ことに加え、安全保障政策など重要政策でも大きな隔たりがある。参院選を前に、慌てて野党共闘を声高に叫んでみたが、結局、“野合”の域は出ないようだ。(一)