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エディターズ・ノート

野党共闘 選挙目当ての“野合”

2019年2月26日付 編集メモ

 立憲民主党や国民民主党、日本共産党など野党6党派が20日の幹事長・書記局長会談で、今夏の参院選で32ある改選定数1の「1人区」で候補を一本化するための方針を確認したが、表向きの“共闘”確認とは裏腹に、実態は「同床異夢」のようだ。

 まず、通常国会がスタートする前から続いている立憲民主と国民民主の異様な主導権争いだ。背景には、「民進党分裂時の遺恨」(1月30日付「毎日」)が指摘されているが、いずれにしても両党間は“共闘”どころではない、“亀裂”が深まっている。

 そこに、「本気の共闘」とやらを迫る日本共産党が加わっているから話がややこしくなっている。「本気の共闘」とは、野党各党派が「共通公約」を掲げ、「相互支援・相互推薦」を行おうというもの。そもそも、日本共産党の野党共闘の真の狙いは、野党連合政権→社会主義・共産主義革命にあるわけだが、目先の利益は、前回(2017年)衆院選のような“惨敗”を繰り返したくないということにほかならない。つまり、野党間で不十分な候補者調整のまま、小選挙区の候補を取り下げた結果、共産票が他の共闘勢力に流出。最終的に、比例区は前回比で約160万票の激減、獲得議席は公示前より9議席減らしてしまった——もう二度とゴメン、ということだろう。

 とはいえ、日本共産党は現在でも「警察庁としては、暴力革命の方針に変更はない」(16年3月22日閣議決定の政府答弁書)と断定されている。それに加えて、日本共産党と立憲民主、国民民主両党とは安全保障などの基本政策でも大きな溝がある。そんな政党が集まって、どんな説得力のある共通公約を示せるというのか。

 政治理念や政策は、政党と国民をつなぐ生命線だ。それを参院選「1人区」対策のために放棄することは、いくら“野党共闘”“共通公約”といってみても、結局、選挙目当ての「野合」と批判されるだけである。(義)