×

エディターズ・ノート

野合ぶり印象付けた“政策”署名

2019年6月24日付 編集メモ

 迫る参院選で共闘を掲げる立憲民主、国民民主、共産など5野党・会派。街頭演説などで結束のアピールに躍起だが、5月29日に民間団体「市民連合」が提示した13の政策要望にそろって署名したものの、「各党間で扱い方に差異がある」(6月15日付「産経」)らしい。

 最も前のめりな共産党は、署名した政策を「共通政策」と位置付け、党機関紙では「共通の旗が立った」と大々的に宣伝。しかも他の4野党・会派と「十分、政権は構成できる」(志位和夫委員長)と、どの野党も想定していない共産党を含む連立政権の樹立にまで踏み込むほどの“舞い上がり”ぶりだ。

 ところが、立憲の枝野幸男代表は記者会見で、署名した政策が共通政策になるのかとの問いに「他党のことは知らない。党の政策集にどう書くか、または書くかどうかも含めて別問題」と突き放し、国民の玉木雄一郎代表も「そっくりそのまま各党が掲げるものではない」とバッサリ。社会保障を立て直す国民会議の野田佳彦代表に至っては「共通政策ではない」と言い切る始末である。

 そもそも、参院選に向け共闘しようとするのであれば、政党間で政策協議を行うのが筋だろう。しかし、5野党・会派が政策協議をしたか定かではなく、共産党との距離を縮めたくない立憲や国民が市民連合を介した連携にとどめ、「市民連合がそれぞれの党に政策を手渡しただけ」というのが真相のようだ。

 まともな政策協議もないまま、5野党・会派の結束をアピールするだけのパフォーマンスでは、ますます「野合」ぶりを印象付けるだけではないのか。(文)