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にっぽんドローン紀行

渓谷に雪解けの水しぶき

群馬・沼田市
吹割の滝
2021年4月19日付

 「滝は吹割 片品渓谷」。群馬県民になじみ深い「上毛かるた」の『た』で詠まれるのが吹割の滝。県北部の沼田市にある。大地を引き裂いたかのような大岩の割れ目へ、急流がごうごうと水しぶきを上げて落ちる様から「東洋のナイアガラ」と称される。

 奇観のルーツは、900万年前までさかのぼる。火山の噴火に伴って冷え固まった岩石が、長い年月をかけて片品川に浸食され、現在の形になったという。滝の落差は7メートルほどだが、その歴史は奥深い。

 春日和のこの日は、滝の写真を撮る家族連れや年配の夫婦の姿が見られた。栃木県足利市の女性(67)は「滝の水しぶきが冷たくて心地良い。空気が澄んでいて心がすっきりした」と。まるで『た』の札を手にした子どものように、にっこりとほほ笑んだ。

 16日には滝開きが催され、これからは雪解け水で水量が最も多い時期に入る。悠久の大自然はいよいよ迫力を増し、新緑の季節に向かう。

写真=写真部・倉科宗作、大久保尭央
動画編集=電子版編集部・恒松耕平
文=社会部・川畑健太

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saihakken@komei.jp