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コメデジ・トーク

来秋のラグビーワールドカップへ
スポーツと教育で日本を元気に

「公明新聞」2018年12月13日付

 世界に名を轟かせた元ラグビー日本代表で、神戸製鋼の日本選手権7連覇にも貢献し、現在、少年ラグビーの全国大会を主催する林敏之氏。片や、五大州30カ国を駆けた元外交官で、兵庫と日本の豊かな未来を開くため、現場を奔走する公明党の高橋みつお国際局次長(参院選予定候補=兵庫選挙区)。世界を舞台に活躍してきた2人に、来年秋の「ラグビーワールドカップ」(メモ)日本大会の話題とスポーツの魅力、青春時代の原点、感性を育てる教育などを巡り、熱く語り合ってもらいました。

高橋みつお氏と林敏之氏
高橋みつお氏と林敏之氏

(林)涙あふれた体験こそ原動力
(高橋)父に学んだ”人に尽くす心”

 高橋 ラグビーワールドカップ日本大会が、全国12都市を舞台に来年秋に開催されます。ここ神戸にもイングランドやスコットランド、南アフリカなど、世界の強豪がやって来る予定です。今からわくわくしています。

  日本大会はアジアで初めて行われるワールドカップであり、記念すべき大会です。世界中から超一流選手が集まり、体をぶつけ合い全力でプレーします。その試合が面白くない訳がありません。

元ラグビー日本代表、NPO法人ヒーローズ会長・林敏之さん
元ラグビー日本代表、NPO法人ヒーローズ会長・林敏之さん

 高橋 前回の大会では、南アフリカ戦での劇的勝利など、日本代表の躍進に日本中が沸きました。今回は予選を突破して決勝に進出してもらいたいですね。

  ジャパンがベスト8に入るような、世界と互角に戦うためには、何と言っても世界レベルで戦える人材がどれだけいるかにかかっています。スクラムにしても押し勝ってレフェリーの笛を味方にするぐらいの実力が必要です。

 高橋 どのスポーツでも、どんな分野でも、人材の育成は不可欠です。私も次元は違いますが外務省に入省して、ポルトガルで語学研修を受けた後、27年間続いた内戦直後のアフリカのアンゴラに赴任した経験が、その後の外交官人生の原点になりました。

  人生には原点が重要です。どんな経験をされたんですか。

 高橋 内戦後の町で、数百万個に及ぶ地雷除去のプロジェクトなどに携わり、マラリアや寄生虫の病と闘う中で、日本大使館を立ち上げました。場所の選定から資材の調達まで、先輩外交官と2人でやり遂げたのです。妻との新婚生活もアンゴラが出発でした。それ以降、世界のどこへ行っても、「アンゴラでの経験があれば大丈夫」との自信がつきました。

  自分の力を信じられる、得難い経験です。私もどんな辛いことがあってもラグビーを続けたいと思った原点があります。それは高校3年生で参加した高校ジャパンのオーストラリア遠征でした。コーチをしていたのが、ラグビーのテレビドラマ「スクールウォーズ」の熱血教師のモデルとなった山口良治先生です。遠征の最終日、山口先生が私の所に来て、「外国人に通用しとったのはお前だけだ。これから5年後、10年後に俺の後を継いでくれよ。青春時代に一つのことをするのは素晴らしいことだよ」と声を掛けてくれたのです。うれしくて涙が止まらず、先生に抱き付きました。

 高橋 まさにドラマのワンシーンのような思い出ですね。

  その日の日記に「大学に行ってもラグビーをやろう。できることなら、もう一度、全日本のメンバーになりたい」と書きました。

 高橋 林さんは日本代表の主将もされ、神戸製鋼で日本選手権7連覇、オックスフォード大学や世界選抜チームでも活躍し、日記に書かれた何倍ものことを成し遂げられました。師匠との出会いが開いた一遍の詩のような人生ですね。

  ありがとうございます。実は「自分の生きざまに『詩』があるだろうか」と、いつも問い掛けているのです。

 高橋 素敵な問い掛けですね。心を揺さぶられます。私の場合、影響を受けたのは何と言っても父の存在です。父は山口良治先生がおられた伏見工業高校の出身で、兵庫県の宝塚市役所の職員をしていました。あの阪神・淡路大震災の時は、C型肝炎の難病と闘いながら、不眠不休で被災者支援に奔走していました。私は、その父の姿を見て、人に尽くす生きざまのすごさを実感しました。就職に悩んでいる中、外交官の道を示唆してくれたのも父でした。

  真面目で献身的なお父さんだったんですね。

 高橋 外務省に入って3年目、その父が肝臓がんで突然亡くなった時に、私は葬儀で「何があっても悲嘆にくれず、前へと進みます」と皆さんの前で誓いました。

  そういう親への感謝の思いは、人間の感性を豊かに育て生きるエネルギーを与えます。私は現在、少年ラグビー教室や小学生のラグビー全国大会を主催するNPO法人ヒーローズの会長をしています。中学時代、人間関係に悩んでいた自分が自身の可能性に目覚めたのは、ラグビーというスポーツに出会い涙と感動を味わったからです。子どもたちにもラグビーを通して、自分の中から湧き上がる感動を体験してもらいたいと思って、取り組んでいます。

 高橋 ヒーローズのホームページで拝見し、子どもの感性を育てる取り組みに感銘しました。

  私がラグビーで体験したのは何か。それは「涙が止めどなくあふれた瞬間」です。人間は感動することで、自分らしさを築くことができます。自分の中から湧き上がるものがなければ、自信が持てず、人の言われた通りに生きる人生になってしまいます。

 高橋 同感です。私も高校時代にアメリカに短期留学し、同世代の若者と交流し世界に目を開いた経験が、「語学の力を磨きたい、世界を舞台に働きたい」との思いを抱くきっかけになりました。

(高橋)兵庫の多様性生かし活性化
(林)日本文化の底に「和の精神」

  よく、ラグビーでワンフォーオール、オールフォーワンと言いますが、海外では言わないらしいんです。日本で特別にラグビーにひっかけて言うんです。なんでかなと思うんですけど、おそらく日本人がラグビーを見ていて、そう感じたのではないか。一人一人が自分に生ききり、役割を果たしながら、互いの違いを理解し、団結して進もうという日本人の文化の底にある「和の精神」を直訳したら、ワンフォーオール、オールフォーワンとなったのではないでしょうか。

 高橋 まさに「一人はみんなのために、みんなは一人のために」とのチームワークの哲学は、これから私たちがグローバルな世界を生き抜く上でも欠かせないものですね。公明党も国会議員、地方議員合わせて全国に約3000人の議員がいて、それぞれが連携しながら、現場の声を行政に反映させていくネットワークの力が最大の魅力です。

公明党国際局次長/高橋みつお氏(参院選予定候補=兵庫選挙区)
公明党国際局次長/高橋みつお氏(参院選予定候補=兵庫選挙区)

  ラグビーも楕円形のボールを次々とパスしながら前へ前へと攻めていくスポーツです。高橋さんもぜひとも若い力で新しい政治の世界へ踏み出していただいて、前進していってください。

 高橋 ありがとうございます。今年7月の公認以来、兵庫県内の29市12町全てを訪れ、生活者の声を聞き、改めて兵庫の多様性を実感しました。兵庫には豊かな自然に加え、摂津・播磨・但馬・丹波・淡路の五国に多彩な文化があり、最先端の産業も集積しています。世界に開かれた港もあり、157カ国10万人を超える外国人も暮らしています。私は、こうした多様性を生かすことが兵庫の発展に不可欠であり、「日本の縮図」と呼ばれる兵庫の成長は、日本を元気にする原動力になると信じています。

  世の中を変えるのは、教育と政治です。政権与党として、国政の舵取りをしっかりと担う公明党の新しい力に期待しています。

 高橋 はい。ふるさと兵庫の今日と明日をつなぐ橋渡し役としてお役に立てるよう、何事にも体当たりで走り抜いてまいります。

 はやし・としゆき 元ラグビー日本代表。オックスフォード大学など海外ラグビーでも活躍。同志社大学で大学日本一、神戸製鋼で7年連続日本一に貢献。少年ラグビー全国大会を主催するNPO法人ヒーローズ会長。58歳。

 たかはし・みつお 元外交官。在ブラジル日本大使館一等書記官など歴任。首脳外交の通訳も。党国際局次長、同青年局次長、同「兵庫の未来」プロジェクト事務局長。大阪外国語大学在学中に外務省試験に合格し中退。兵庫県出身。41歳。

(メモ)ラグビーワールドカップ 4年に1度行われる15人制ラグビーの世界王者決定戦。世界中のラグビープレーヤーにとって憧れの舞台。約7週間かけて行われるラグビーワールドカップは夏季五輪、サッカー・ワールドカップと並ぶ世界三大スポーツイベントの一つと言われている。日本大会の開催期間は2019年9月20日(金)~11月2日(土)。参加チームは20チーム。