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コメデジ・トーク

(リモート対談)文化芸術の灯守り抜く

「公明新聞」2020年6月21日付

 新型コロナウイルス感染症との闘いが続く中、文化芸術界の重鎮である公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の野村萬会長と公明党文化芸術振興会議の浮島智子議長(衆院議員)が書簡で語り合いました。その内容を編集し、「リモート対談」として紹介します。

政府へ精力的な要請に感謝(野村)
個人に最大20万円の支援も(浮島)

 野村萬会長 公明党ならびに浮島智子衆院議員には、長年にわたり私たち文化芸術団体と連携し、要望を政策に反映していただき、感謝しています。

 この度の新型コロナウイルス感染拡大による影響は社会のあらゆる面に及んでいますが、文化芸術界も公演などの自粛で甚大な被害を受けています。

 かつてない深刻な事態に対し、実演芸術への支援策として今年度第2次補正予算に500億円を超える額が計上されたことは誠に画期的であり、重く受け止めています。

 浮島議員は、政府・関係省庁に向け、文字通り夜を徹し、精力的に要請活動をしていただいたと伺いました。そのご尽力に、心からあつく御礼申し上げます。

 浮島智子衆院議員 温かい励ましをありがとうございます。

 今回のコロナ禍は、文化芸術にとって大きな危機であり、私自身も以前はバレリーナとして活動していましたので、皆さまの心情は痛いほど分かります。

 一人の政治家として、文化芸術に携わる者として、すぐに手を打たなければならない、文化芸術の灯を守り抜かなくてはならないとの思いで奔走しました。

 今回の支援策が決まるまでに、公明党はコロナの影響で苦しむ多くの文化芸術の関係者と連日にわたって意見交換しました。

 どの関係者も3月ごろから公演やイベントの中止・延期が続き、収入が断たれ、苦境に立たされている状況で、かつての自分自身と重ね合わせて涙が出る思いでした。

 こうした現状を踏まえ、公明党は政府に対し、支援の必要性を真剣に訴えました。

 その結果、第2次補正予算に、フリーランスの芸術家や技術スタッフへ簡易な手続き・審査で1人最大20万円の活動費を支援する事業などを盛り込むことができました。

 これまでの文化芸術支援は団体が対象でしたが、今回は念願だった個人が対象になりました。まさに、文化芸術の皆さまの声が国を動かしたのです。

 野村 浮島議員が、さまざまな課題に情熱的に取り組む、そのバックボーンには、バレリーナの実演家、舞台人としての矜持があると感じています。

 新型コロナの文化芸術関係者への影響については、芸団協として4月に実態調査を行いました。

 そこでは、先行きに不安を覚える状況や、実演家が公的支援の申請手続きを行う際、仕事内容が特殊なため、減収の証明などが難しいと感じている状況が明らかになりました。

 今後、文化芸術の再興には、公演における感染症対策など検討すべき課題が山積しています。

担い手の裾野広げる運動を(野村)
危機克服し夢持てる社会へ(浮島)

 浮島 コロナ禍で文化芸術家の多くがフリーランスで、不安定な地位にあることが改めて浮き彫りになりました。

 諸外国のように文化芸術で生計を立てている人をプロとして認定するような制度の構築が必要だと痛感しています。

 また、公演再開についても出演者へのPCR検査の実施など対策を進めなくてはなりません。

 危機を乗り越えて、日本が文化芸術立国に向けて本格的にかじを切ったと言われるよう、課題に対応していく決意です。

 野村 文化芸術立国の実現に向けて私たちも歩みを進めていきます。

 そのためにも、日本にある文化芸術における司令塔としての「文化芸術省」創設の運動を推進していきたいです。

 これまでも公明党には大きな役割を果たしていただきました。今後も共々に力を発揮し、日本における文化芸術の裾野を広げていきましょう。

 浮島 子どもたちが未来に夢を持ち、夢をかなえらえる文化芸術の国にしたいとの思いで議員活動を続け、子どもたちに本物の文化芸術に触れる機会をつくる事業なども進めてきました。

 未来のためにも、何としてもコロナ禍を乗り越えなくてはなりません。

 まずは、支援策がスピード感を持って、きちんと行き届くよう引き続き訴えていきます。

 のむら・まん 1930年東京生まれ。能楽師(狂言和泉流)。重要無形文化財保持者(人間国宝)。故六世万蔵(人間国宝)の長男。4歳で初舞台を踏む。日本藝術院会員、東京都名誉都民。2008年に文化功労者、19年に文化勲章を受章。